『餃子酒場　龍音亭』中華街至近大連由来の餃子屋の完成度高いちゃんぽん【長崎でちゃんぽんを巡る】１３８

大連出身の料理人が鍋振る居酒屋、餃子酒場　龍音亭

もともとは思案橋横丁、町名では本石灰町で同じ名称で店舗を営んでいたが、Covid-19の最中に、一度店を休業、閉店とし、昨年再度オープンした。本石灰町の元の店舗はStanding Bar FLATとなっている。

店内にはカウンター３席、テーブル席（６名）、個室となった小上がりが３つほどある。

深夜まで営業する店舗であるが、ときたま、店主の気まぐれで、休業としていることもある。

店の名前の通り、餃子がもともとの看板商品であった。満州風の、皮の厚めに仕上げられ、中の餡はニンニクもなくさっぱりとしたもので、本日の主菜は餃子ですと幾つでも行けそうな餃子なのである。

おすすめとしては、やはり中国東北部、満州エリアであるから、ラム肉の串焼きであろう。クミンなどのスパイスがたっぷりかかったスパイシーな串焼きで、ラムの香りが好きなものにはたまらない一品である。

中華居酒屋としては、よだれどり、各種炒め物などの中華料理としてのクオリティも高いため、仕事を終えた飲食店のものも訪れることがある。朴訥とした料理人の人柄もまた良い。

餃子酒場　龍音亭のちゃんぽん

具材はキャベツ、モヤシ、タマネギ、揚げカンボコ、ハンペン、豚肉、黒キクラゲ、アサリ、イカ・ゲソなどである。スープは鶏ガラスープである。麺は唐灰汁のきちんと効いた中丸平麺である。

焼きよりも煮が強く、野菜はしんなりとするほどに火が入れられている。スープは薄い膜が張るような、膠質のしっかり残る仕上がりである。唐灰汁の効いた麺は瑞泰号の麺であるというが、スープにさらなるとろみが加えられ、柔らかめになった野菜にしっかりとスープが絡むようになってくる。鶏ガラ、豚脂、海鮮のバランス感もよく、塩気などもちょうどいい塩梅である。ちゃんぽんストリート(中華街)のちゃんぽんと言っても遜色ない程度であろう。野菜の処理がやや雑に見えるが、この辺りで家菜感が出てきて、ちゃんぽんストリートとの違いを出してきている。