鯨賓館(げいひんかん)と名付けられた有川港多目的ターミナルとあるように、博物館、ホールと一緒になった町の交通と行政のコンプレックスとなっている。中には電動キックボードを貸し出す観光案内所も設置されている。
佐田の山の銅像以外にも数々の有川らしいモニュメントが展示されている。尾羽はさみ(クロー)やノルウェー式捕鯨砲が屋外にも展示されている。
有川港ターミナル港としての関連施設
現在のところ、九州商船が運行する、以下の路線が就航している。
- 長崎ー有川 高速船
- 佐世保ー有川ー小値賀ー宇久平 高速船
- 佐世保ー有川 フェリー
このうち、高速船は天候事由により、運行されないこともあり、注意が必要となる。欠航がきまると、有川港の九州商船の事務所から電話がかかってくる。この事務所では、奈良尾発着の船便のことは問い合わせても「わからない」と返事をするため、天候を見て、波浪の状態によって、代替案を立てておく必要がある。
有川港からの高速船の欠航が決まったら
長崎市への帰着を目指すならば、奈良尾港の出発となるため、有川港のバス停からかタクシー乗り場から奈良尾港へ向かうこととなる。西肥バスにて1時間に一本ほどある便で向かえばよく、1時間半ほどの行程と考えておく必要がある。
佐世保への帰着を目指すならば、このまま有川港からの出発となる。長崎への便と同じ時間帯に出発する。時間をみて待っておけば良いのである。
有川港ターミナルに併設されている施設 ホール・博物館・観光案内所
有川港ターミナルは有川という土地のシンボリックな施設として、設置されたのであろう。交通の要衝としてのバスやタクシーと、フェリーと高速船を繋ぐ結節点としての役割もある。
鯨賓館の博物館には、その名の通り、捕鯨で名を馳せた有川の過去に加えて、世界遺産のある町、新上五島町を展示している。船の待ち時間などで訪問してみるのが良いであろう。
有川港は有川湾の奥深くに位置しており、この湾はもともと、捕鯨の基地として栄えてきた。そのほか、平戸・生月島や松浦市、彼杵町などが鯨の町として、長崎県内では思い浮かぶ。鯨を沖で見つけ、湾内に追い込み、水揚げまで壮絶な戦が起こっていた、その時代の様子をみることができるともに、昭和の中期まで行われていた、捕鯨の様子まで、日本の捕鯨の歴史を感じることができる。
鯨の展示に加えて、この島の出身の鉄川与助関連の展示があり、ただ、島内の教会をまわるだけでは得られない、入り口の情報が得られる。奈留島の江上天主堂、小値賀の旧野首教会、上五島の頭ケ島天主堂、天草の崎津教会が世界遺産に登録されており、これら以外にも、平戸市の田平天主堂や上五島の大曽天主堂なども、見どころになるだろう。新上五島町内でも数少ない博物館であるが、ここを出発点に上五島の観光を開始するのが良いであろう。
その他の施設 食堂や売店
食堂は閉店してしまっている。これに代替するものとして、徒歩5分ほどで達する、五島手延うどん協同組合の運営している「うどん茶屋 遊麺三昧」が良いであろう。お昼時などは、人が集まる場所である。