佐世保市・西海市・新上五島町を島伝いに結ぶ、崎戸商船フェリー みしま
佐世保市は本土側での新上五島町、中通島の交通の基点となる町である。フェリーは本土側とは、有川・佐世保間、友住・佐世保間、青方・博多間、奈良尾・長崎間での運行がなされており、崎戸商船フェリーみしまは、この中でも、途中、3ヵ所の港に経由しながら、五島灘を渡っていく生活感の漂う航路である。
船内にはエレベーターが備え付けられており、高齢化し、島間の行き来に困難にならぬようにバリアフリー対応となっている。側方の扉、後方のランプからの乗降が可能となっており、短い接岸時間の間に荷捌きや人の乗降、車の乗降までを行える。
- 全長 44メートル
- 幅 9.6メートル
- トン数 194トン
- 航海速力 13.5ノット
- 定員 145名
- 車輌 乗用11台
佐世保港から順に、崎戸、江島、平島を経て、友住までおおよそ3時間半の航路であり、朝から上五島側の友住を出発し、佐世保へ至り、夕刻に上五島の友住まで戻ってくる。
自動販売機も設えられており、途中、江島、平島で下船予定のものは利用しておくと良い。
島民は食糧の調達も目的として海を渡る。大きなクーラーボックスをカートに載せて乗船するのであるが、船内には冷蔵庫も備えられており、生活感がぐんと強くなる。
友住港を出港し平島へ
友住港では中年の女性が軽乗用車で乗り付け、乗船の手続きを始めるが、大体出港の10分前くらいのものであり、のんびりとしている。特に座席指定はされず、銘々が好きな位置に陣取って航海に備えていた。
五島灘は南から北への海流を乗り越えていく必要があるためか、うねりが大きく、波が高くなる日も多い。やや小さい船でもあるため、洗面器も用意されている。
まだ、公共交通機関である西肥バスも動いていない時分であり、ようやく有川のコンビニであるローソンに寄って、到着には間に合うくらい、島が動き出す頃に出港する。
20分足らずで平島へ到着する。平島からは上五島の中通島は見えているほどであり、この程度の距離であれば、そう船酔いに出くわすこともないであろう。
平島から江島へ
平島からは佐世保へ向かう島民が乗り込んでくる。主に病院通いであったり、島では手に入らない日用品であったり、何らかの娯楽であったりを求めて、佐世保へ向かうのである。かつては映画を見に本土へという話もよく聞いたが、佐世保での映画館は少なくなってきているのも時の流れなのであろう。
40分ほどの乗船時間であり、少しずつ島の間隔が開いてしまうため、天気が悪いと、その分、揺れに当たる時間も長くなる。絨毯席で寝転がっているのが良いのであろう。
今回は、平島江島での用務があり、乗船しているのでここまでとなる。このままフェリーは本土の入り口にあたる崎戸港まで向かい、佐世保には昼前の到着である。
佐世保側のターミナルは新みなとターミナルとなる。