2020年代の長崎ランタンフェスティバル
Covid-19下で中止あるいは縮小して開催とされてきた長崎ランタンフェスティバルが2023年1月22日から開催される。ちゃんぽんストリート(いわゆる長崎新地中華街界隈)では、浮き足だって、電卓を叩いているころであろう。Covid-19前の2019年あたりのツイートなどを見てみると、その雰囲気がまだまだ残っている。
2019年のツイート。18時に点灯式が行われ、気分を高揚させていく人々が群れをなしている。
18時からの点灯。
— DRK (@limken21) 2019年2月5日
街中の2万個近いランタンに灯がともり、2週間ほどの祭りが始まる。#長崎ランタンフェスティバル #長崎ハリボテフェスタ#dynamic_Nagasaki pic.twitter.com/bO43uu7rWw
2021年は完全に中止とされ、2022年は、ランタンの飾り物だけが市内で展示されることとなった。
20日までであったランタンの飾り物大会。
— DRK (@limken21) 2022年2月23日
市と電気工事会社と倉庫会社と華僑のキズナの結晶である。市民には関係のないイベントであった。#dynamic_Nagasaki pic.twitter.com/A71cVgi8sw
長崎ランタンフェスティバルの市の予算
市の予算に加えて、県警の警備の予算や長崎コンベンション協会の経済波及効果を見る予算などが計上されているようである。これもひとえに、会楽園の尽力があっての、「ランタンフェスティバルの公共事業化」ともいえるのであろう。当初の予算規模からすると大変なものになりつつあることがわかり、以下の記事でその当初の様子を記載している。
1987年の春節祭としての開始以来、現在のランタンフェスティバルまでの発展に尽力されている。1992年のハウステンボス開業後には、長崎市への観光客の流れが低下したとして、市から1000万円*1の予算がついたなど、色々な話がそろそろ昔話になっているようである。中華街の中でも長崎の発展や文化の振興に尽力される、稀な中華街の店舗であろう。このため、食事も店舗経営も端々に気配りを感じるのである。
長崎市の予算で1億円弱が確保されるランタンフェスティバル
令和2年度の予算が以下の通り。市役所の予算で、このくらいのお金が発生しているんだという。Covid-19の感染拡大が予想されたため、9月の補正予算で修正されたという。実際にどの程度使用されているのかは、まだ見ていない。
令和3年度の予算が以下の通りである。令和4年度のものは市役所のウェブ上では確認できなかった。
どの程度の執行があるのかは、不明であるが、お役所のことであるから、ほぼ100%であろう。夜の観光資源の創出というお題目があるものの、来崎の方々は日帰りで、中華街近辺での様子を見ては、すぐに帰っていくのである。
長崎ランタンフェスティバル中の長崎市街
渋滞、混雑が蔓延るのが、ランタンフェスティバルの長崎である。出張者にとってはホテル代の高騰や交通機関の混雑を見、悲惨な滞在となる。ちゃんぽんストリートの店舗は一斉に「ランタン価格」と呼ばれるちゃんぽんの値段とし、長崎市中の飲食店から白い目を向けられながらも、わずか3週間程度で半年分の売り上げを稼ぎだすという(売上でハワイなどという時代もあったらしい)。店の常連客はこの時期には店に寄り付かず、テーマパーク状態で、ちゃんぽんや皿うどんあたりだけがよく出る、”ほんとうのちゃんぽんストリート”になるであろう。
また、協賛しない町内会には厳しく、船大工町や銅座・思案橋界隈では、よその祭りとして、線を引いており、この辺りはランタンフェスティバル中には観光客もまばらになることから、宿泊で滞在するものにとっては、ある意味穴場として、のんびり夜の時間を送ることができるスポットとなる。