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長崎県をDynamic Nagasakiとして見つめ直します。現在おっさんがちゃんぽん食べ歩いています。乗り物、旅行、自転車、ジョギングも!

【ながさきの乗り物】九州郵船 ジェットフォイル ヴィーナス ヴィーナス2 博多ー壱岐ー対馬

壱岐対馬海路での最速ジェットフォイルビーナス

長崎県にはフェリーでは遠いが、ジェットフォイルでは近い離島が多くある。よく取り上げている五島などはその良い例で、ジェットフォイルや高速船では1時間半強で到達するが、フェリーでは3-5時間を要する。高速船の値段が上がり始めており、航空券とジェットフォイル運賃が大差ないようになりつつあるが、長崎ー福江や博多ー壱岐では空港までの時間や搭乗までの時間などから、ジェットフォイルの時間的優位性がまだ保たれている。

ヴィーナス 博多港 乗船まで

博多埠頭第1ターミナルからの発着である。博多埠頭までは博多駅からであれば、西鉄バスでアクセス可能であるが、博多駅、西日本シティ銀行前Fという乗り場より乗車する必要がある。博多駅周辺には乗降場所が多く、慣れないと大きな荷物は大変であろうから、あらかじめ調べておくと良い。KITTEの向かいであり、改札からはやや歩くこととなる。99番のバスで、博多埠頭、国際センター方面に乗車し、博多ふ頭(ベイサイドプレイス)で降車する。約20分ほどの距離である。

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博多港 チケットカウンター

フリーメールお断りのウェブ予約システムで予約が可能である。予約はSafariからは利用できず、Google Chromeなどの対応するブラウザの指定があり、こちらの確認も必要である。乗船の1ヶ月前からの予約が可能である。予約があっても、一応は乗船登録票への記入が必要であり、カウンターでの記入を終える必要がある。この点、長崎港を出発する15分前までにカウンターに寄れば良い九州商船との違いが際立つ。

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博多港 国内フェリーターミナル 搭乗口

乗船時間になると案内の放送がかかり、乗船となる。

ジェットフォイル ヴィーナス ヴィーナス2

ジェットフォイルの技術は1974年、アメリカのボーイング社により開発され、日本では1977年に就航した。当初はボーイング929と呼ばれ、航空機の700シリーズと分けて、船舶は900シリーズとして番号が振られている。技術は1960年代を通して開発がなされ、当初は”Aqua jet”として、海上を132 ノット (毎時115 マイル/185 キロ)で走行できる水中翼船として開発が進められた。1962年に完成した初期型の試験船には”Little Squirt”と命名され、全長6mほどの小さな船舶であった。モデル520のタービンエンジンを搭載し、全没型の水中翼と自動制御システムを備えており、現在のジェットフォイルの原型となった船体である。1963年には軍用研究として開発されたFRESH-1("foil research experimental supercavitating hydrofoil")、モデル883が84ノット (毎時96 マイル/155 キロ)を記録し、グラハムベルの1919年に打ち立てた水上での記録を打ち破った。軍用への研究が先行し、哨戒艦艇として開発され、1962年に進水したHigh pointを皮切りに、1967年にTucumcari(モデル923)、1974年にPegasus(モデル928 PHM、”Patrol Hydrofoil Missileship”)と新たなクラスが開発された。

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長崎港内を高速航行するぺがさす

商用においては、1972年にジェットフォイルプログラムとして立ち上がり、Boeingシリーズで929が割り振られた。350席まで対応する最大収容人数と、45 ノット(毎時51.8 マイル/83.3 キロ)で走行可能な船体として開発された。ボーイング単体では24隻の製造にとどまり、多くは香港、日本、英国海峡、カナリー諸島(スペイン)、インドネシアサウジアラビアなどでの就航が見られた。その後、川崎重工がライセンスを取得し、1989年から日本国内で製造が開始された。香港ではマカオとの間を結ぶ便で使用されていたが、港珠澳大橋の2018年の開通と2020年からのCovid-19下での移動規制により、順次運航便数の現状が見られる。川崎重工がライセンスを引き継いだことからも、今後は日本周辺海域でのみ見られる特殊な船舶となるのかもしれない。

www.boeing.com

川崎JPS株式会社のページが各種疑問に答えてくれるだろう。

www.khi.co.jp

下記の記事からそのまま引き写しとなるが、特段新しいことも加える気もないのである。

dynamic-nagasaki.com

さて、ジェットフォイルヴィーナスであるが、ヴィーナスとヴィーナス2で製造会社も経歴も異なるため、なかなか興味深いのである。ヴィーナス2の方が製造年も古い。

ジェットフォイル ヴィーナス2

  • 2000年就航
  • 1985年竣工
  • ボーイング社製 26番船
  • 総トン数: 163総トン
  • 旅客定員: 257名
  • 航海速力: 約40ノット
  • ボーイング建造 26番船

ジェットフォイル ヴィーナス

  • 1991年就航
  • 1991年竣工
  • 総トン数: 163総トン
  • 旅客定員:263名
  • 航海速力: 約40ノット
  • 川崎重工製 9番船

ジェットフォイルヴィーナス2は関西汽船 ジェット8、日韓高速船 ジェットライナー、佐渡汽船 ファルコンを経て現在の所属となっている。箱崎のドックにて修船することがあり、これはJR九州との共同所有である。

ジェットフォイル ヴィーナスの船内

安全に関する手順はぺがさすと同様で、各席には安全のしおりも用意されており、航空機と同様の仕様である。

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乗船後、船内の案内、安全設備の案内を流される

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前方向かって左側に売店スペースがあり、そこで船印帳のスタンプをいただける

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船内での販売メニューと安全のしおり

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航海の時間が長いため、菓子や飲料の販売が行われる

博多港を出港し、壱岐 芦部港まで、1時間5分、芦辺港から対馬 厳原港までが1時間5分のダイヤで就航しており、通しで対馬まで行く場合には芦辺港を経由してゆく。郷ノ浦港へは博多から1時間10分で結ばれており、これは単純往復である。

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厳原港に入港するジェットフォイル

最後尾に荷物をさらに置けるようなスペースとして開放されており、壱岐対馬方面へは、ロードバイクなどの輪行も可能である。

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