電車通り沿いの中華飯店 三吉.. 屋号には疑問符が多くつく
看板には「三吉..」と大書してあり、この「.」が屋号に含まれているのかどうかは議論が必要である。中華飯店とうたっているが、メニュー構成から見ても、中華という項目は見当たらず、このあたりも、今後、議論が必要になるだろう。
店頭には出前用なのだろう、原動機付自転車も停車している。
創業年等は調べる範囲では見当たらない。店内を覆い尽くす、演劇家たちを中心とした色紙の山と、カウンターの各椅子の前に張り出されている井上ひさしの演劇のちらしや原爆関係の展示会のポスターなどは店の店主の趣味なのだろう。市民会館や公会堂(取り壊し済み)が近かった影響もあるだろう。カウンター一本の椅子の前に待ち時間に読むようにと貼り付けてある。二階席もあるというが、換気のための窓が全開にしてあり、このご時世、特に使用されることもないのかもしれない。
メニュー構成から見ても、わざわざ中華飯店と名乗るほどのメニューではなく、中華というよりただのちゃんぽん食堂の中華飯店 三吉..。。。三吉はどのあたりが中華飯店なのか、よくわからないレベルのちゃんぽん食堂である。
中華飯店 三吉..のちゃんぽん
具材はキャベツ、モヤシ、ニンジン、ハンペン(紅)、イカ、豚肉などである。麺は、中平麺のちゃんぽん麺で、唐灰汁は効いている。スープは鶏ガラベースであろう、やや具材からの風味が出ている。
茶色いカスは前の調理工程に伴うものだろう、これがふわふわと皿全体に浮遊している。焼きは弱く、煮が強いちゃんぽんで、歯触りより野菜のくったりした感がある。全体的にぼんやりとした、スープもシャバシャバとしたもので、これがちゃんぽん食堂のちゃんぽんだという一型の範疇である。
取り立てて、美味しい、美味しくないという判断ができかねるが、食堂ちゃんぽんとしては必要十分なレベルと値段を兼ね備えており、長崎市におけるちゃんぽん文化の旧いかたちである。おそろしく油と脂のこびりついた店内は酸っぱさまで感じさせる香りがし、カウンターも床も脂でベタベタしている様などは、ノスタルジーちゃんぽん食堂の風体である。
中華飯店 三吉..の店情報
- 住所: 長崎市古町51
- 電話番号:0958227688
- 営業時間: 不明