大村の山口屋
昭和30年(1955年)創業とされる。国道34号線沿いにある古い中華料理店であるが、周囲が、駅エリアに向けての再開発などが進み、大型のマンションやショッピングセンターが見られる中、赤いヒサシと黄色い瓦がふかれている様は中華的である。
内部は総席数の多くないカウンターとテーブルが二つ、小上がりまで用意されており、小上がりがある様などは古めかしい。
ちゃんぽん文化というよりは何かことがあると皿うどんを出前させるのが大村である。大皿の皿うどんはどこかよそゆきの食べ物であるらしく、餡掛けのものが好まれているように見える。赤い暖簾が出ていれば、営業しているようであるが、高齢の女将さんが鍋を振っているようで、閉店していることも多いようである。
奥には広い厨房を有しており、席はいっぱいでなくても、何かのイベントごとなどでは案外注文が多く入っているのかもしれない。大村というところは案外自宅で大きな大村寿司と皿うどんを並べてお祝いだの集まりだのをするところなのである。暖簾が出ていれば、ふらりと入ってみるのも宜しかろう。
いりつけ
わざわざ、中華料理であるのに、イリツケと表記してある。八宝菜と豚肉のものにだけそう表記が加えられているところには興味深い。イリツケとは煎り付け、炒り付けとあるように、食べ物に火を通したものをいうらしいが、他所ではあまりこう注釈をつけているのを見たことはない。興味深いのはこのソボロチャンポンが八宝菜に準じたものかどうかである。このあたりの上級ちゃんぽんに関する考察は以下の記事でも記載した。
山口屋のちゃんぽん
具材はキャベツ、モヤシ、ネギ、ゲソ、チクワ、ゲソ、ハンペン(紅)、豚肉などである。麺は唐灰汁弱めのちゃんぽん麺である。スープは鶏ガラベースだろう。
かなり多めのモヤシがやや歯触りが残る程度である。ネギが入っている点はある意味珍しいが、家庭でのちゃんぽんというのはこんなものである。ちくわが多く入っており、この出汁が出ているのもまた良い。
山口屋の店情報
大村と言ったらやはり皿うどんなのだが、どこに行っても、とりあえずはちゃんぽんからというルールとしているため、しばらくはちゃんぽんからとする。ある一定程度まで行った暁には、皿うどんも試してみたいものである。
- 住所:大村市西本町534−3
- 0957523227
- 営業時間:11:00 - 18:30
- 定休日:火曜日