2022年5月16日、諫早駅(IISA)への移転・開業時期の発表
2022年5月16日の始発便より諫早バスターミナルは駅直結のロータリーを使用することとなるとのプレスリリースが4月19日に県営バスより発表されている。ロータリー内はタクシーと共用で、7ブースのバス乗り場が新設される。中央には諫早の眼鏡橋のモニュメントも設置され、10−15分程度乗り継ぎに見ておかなければならなかった、島原半島方面や小長井・諫早市内方面との鉄道乗り継ぎがスムーズになるのかもしれない。
閉館秒読み間近の諫早駅バスターミナル
西九州新幹線 長崎ルートの開業に伴い、佐賀県、長崎県の各駅周辺では再開発の名の下、古いインフラが整理されている。大村、嬉野温泉は新規の駅設置となるため、その周囲は新規取得地であり、今までにない新たな地域が創造されている。特に大村においては、山側から、工業団地、高速道路のインター、新幹線新大村駅、長崎空港が一列に配列されるようになり、大村の市街地の中心のリバランスが行われている。
最も遅れているのは長崎市である。交通インフラの再配置には100年に一度の機会であるにもかかわらず、全ての事業者の意見の取りまとめに失敗し、広大なエリアの駅周辺を行政やそれに準じた企業が維持したまま、利便性や地域コミュニティや地域経済の発展維持においては障害を築くことに成功している。駅舎、商業施設、市のハコモノは一体開発されたが、交通インフラは既存のままで放置されてしまった。議論の過程では各交通インフラの再配置の議論は行われたというのだが、私企業の予算や運行の維持が確保できず見送られた。JRの駅本体とその周囲の駅商業施設は他の交通インフラから離れており、私企業路面電車である長崎電気軌道、私企業である長崎バス、県営バスなどとの連携はより疎になるような再開発である。
諫早は旧来の駅の位置をそのままに、よりコンパクトに交通インフラをまとめることになりそうである。道路を挟んで建設されるバスターミナルは、長崎県南部でも見られるような、当時の流行なのだろう、陸橋により接続されている(長崎駅前、大村駅前も、バスターミナルはこのような構造が見られる)。駅のホームから10分程度かかっており、長崎・諫早、大村・諫早の鉄道の補完的位置付けでもある県営バスや島原鉄道との接続はあまり良いものではなかった。
諫早駅前ターミナルの内部には、どこのバスターミナルでもあるような、昨日が備えられており、島原方面や諫早市内、佐賀県境方面の結節点としての機能があった。二階にはショッピングセンターがあり、一階の待合スペースには土産物を売る売店やカフェスペースが存在しているなど、旧いバスターミナルの姿が残っていた。2020年の春にはこれらのテナントは撤退した。
諫早駅前バスターミナルバス乗降施設