長崎新幹線転じて西九州新幹線の開通と駅前商店街
西九州新幹線の開通が9月に迫ってきている。2015年ごろには、新幹線開通の見通しがある程度市民の間でも共有され、駅前商店街エリアはエキマエと呼ばれるくらい、新幹線の開通に伴う需要拡大を見込んで新規の出店が加速した。西九州新幹線の開業と駅周辺の再開発事業の全貌が明らかになるに従って、駅前商店街から長崎駅との距離が大きく開き、駅周辺再開発での県営バスターミナルの再開発は白紙に戻り、路面電車の運営者である長崎電気軌道交通の路線変更もなく、路線バスのターミナル機能の整備もないまま、結節点としての長崎駅の地位が今後急落していく雰囲気まで漂っている。エキマエエリアの飲食店需要の見込みは、後に肩透かしを食らい、ここにさらにCovid-19の感染拡大に伴う飲食店の需要の縮小も伴い、駅前商店街での経営はなかなか厳しそうな雰囲気すら漂っている。
長崎居酒屋 和
長崎駅から徒歩2分と謳っているが、これは現状を反映していない。10分、場合によっては15分は見ておかないと、JR(電車は路面電車を指すため、長崎のじげもんはこう呼ぶ)に間に合わない。
飲み放題のコースや唐揚げをメインに出している店であるらしい、どのあたりが長崎らしいのかはメニューを見る限り、さっぱりわからなかった。若い層をターゲットにした居酒屋なのだろう。
長崎居酒屋 和のちゃんぽん
具材はキャベツ、タマネギ、モヤシ、豚肉、ハンペン(紅と緑)、アサリなどである。スープは鶏ガラベースの豚骨も入った味わいである。麺は唐灰汁の効いたちゃんぽん麺である。
煮が強すぎて、野菜は冷凍であったのではというほどにしんなりとしており、焼きはほとんど感じられない。英国のど田舎の野菜の煮たのもかくやという歯触りのない野菜である。具材も豚肉はしっかり焼いてあるのだが、他は煮込んで形を失ったという風情で、あじもせせらもない感じである。灰汁の浮いたようなスープの底に沈んだちゃんぽん麺からはしっかり唐灰汁の香りだけがする。もし真面目に調理をしているのならば、ちゃんぽんでここまでの仕上がりにできるには、相当の調理における能力に、著しい何かが見られるはずである。夜の居酒屋メニューも推して知るべしという仕上がりであろう。エキマエの雨後のタケノコ飲食店の一端を見せられるようで、興味深いものである。
長崎居酒屋 和の店情報
- 住所:長崎市大黒町9−6
- 電話番号:0958955133
- 営業時間:11:30 - 14:30 17:00 - 23:00
- 定休日:日曜日