新日本紀行
かつて、NHKでは、昭和38年から昭和57年まで新日本紀行を流し、それぞれの時代ごとの地域の様子・まだ残る風俗を切り取り、当時の現状を全国に伝えていました。冷戦も末期、長崎佐世保開局30周年を記念した再放送時の番組。
この御時世、外出を控える動きもあるでしょうから、この際、じっくりと、過去の映像を振り返ってみるのも良いでしょう。
新日本紀行「五島」「長崎」
昭和39年放送「五島」
五島と一括りにしてしまっているのが、少し残念である。上五島と下五島で、文化も由来も違うため、五島のどこなのか、それを含めて放送して欲しかった気もする。
子供たちのハマグリ漁の様子から始まるのが印象的で、次にちゃんちゃこのさま(まだ『土人の踊りを思わせる』と表現されている)、隠れキリシタンの末裔、ハマチの養殖、有川保健所のおばちゃんと続いて行く。一家で「えぶね」と呼ばれる船に暮らす人々、佐田の山の話を見ると、上五島の様なのだろうか?
昭和41年放送「長崎」
古き良き長崎の様子をマダムバタフライや競りの声で追っていく映像である。今の県庁・県警本部の辺りにあった長崎魚市の競りの様子で始まり、そのまま隣接する長崎駅から貨物として出て行ったのでしょう。今ではみられなくなった、稲佐からの渡し舟の大波止へ接岸する様など、長崎の人たちからすると懐かしい風景を流しています。長崎湾内に浮かぶ大きな外国船や漁船が行き交う様も、かつての長崎市内の賑わいであったでしょう。月琴を奏でる街のおばちゃん、赤レンガになる前のラテン語のミサがあった浦上天主堂、茂木から出て行く漁船。。。
西日本新聞社の長崎魚市のかつての様子の写真。
最後に
5夜ほど連続して放送されていたようで、また、機会があれば、ご紹介しましょう。