オリエンタルエアブリッジの割引運賃が発売中
2020年10月25日より2021年3月27日搭乗分の割引運賃が発売されており、60日前、28日前の購入が必要であった。今回、利用したのは、11月23日まで発売されていた、”しま旅タイムセール”と称された、期間限定発売の割引運賃であった。時間で見ると、空港までの30−50分、空港での搭乗までの30−50分、飛行時間30分、福江までの15分と細切れな時間を積み重ねる航空機に比べて、長崎市民からしてみると、長崎港からのジェットフォイルの方に分がある。予定が大体一ヶ月程度前にならないと決まらないため、通常は五島まではジェットフォイルかフェリーでの移動が多かったが、今回は大して値段も変わらないこともあり、ORC長崎県内線乗り潰しの下心から利用してみた。
空中散歩と銘打って、のんびりと五島までの時間を楽しんできた。
前回の空中散歩のブログ記事は長崎から壱岐であった。ORCの概略をまとめていたのを以下に引用する。
dynamic-nagasaki.hatenablog.com
長崎県の離島の架橋 オリエンタルエアブリッジ
長崎県も出資していた長崎航空が2001年にオリエンタルエアブリッジ(ORC)に社名変更して出来た会社である。設立は1961年、長崎県の第三セクターとして、長崎ー五島福江、福岡ー壱岐線などを運行していたが、1967年に全日空(ANA)へ移管し、旅客運送事業から撤退していた。この時期運航されていたのが英国デハビランド社製のDH-104 Doveであった。この機材は現在、琴海のこども園に展示されている。この区間は全日空移管後はYS-11で運航されていた。
その後、1980年から定期旅客輸送を再開し、長崎-上五島線、長崎-小値賀線など上五島の島々も結ぶ様になり、英国製の Britten-Norman BN-2 Islander が導入された。四角い箱形の断面の機体で、脚の引き込み機能がない降着装置を有している独特な風貌の機材に、黄色と紺色の塗装でNAWと白抜きされた尾翼であった。
2001年には社名変更に伴い、現行機材のボンバルディア社 DASH 8-200を導入した。離島路線ということもあり、経営は芳しくなく、2006年、二機種有していた内のBN-2 Islanderを退役させ、小値賀・上五島線を廃止し、208年には経営再建計画の一環として、全日空との販売提携などを策定した。ANAとのコードシェアや予約などのシステム導入をするも、このシステム向け経費が現状では経営の重荷になっている。2017年より、福岡-宮崎、福岡-小松、福岡-対馬を順次、ANA機材、ORC乗務員での運航を開始している。主力機材であるDHC 8-200の生産打ち切りに伴い、2017年ごろより、老朽化した機材の整備に伴う大量欠航が顕在化していた。後継機選定を進めていたが、最終的な解決策を見出せないまま、2020年11月より繋ぎ機材の中古機が投入される。
ORC75便 長崎発五島福江行き
長崎空港では、1番搭乗口からの搭乗である。一度階段を降りて、徒歩での搭乗となる。現状では、オリエンタルエアブリッジには3機のDHC-8-Q200が在籍しており、11月初旬から就航した中古機JA803Bがこの日のフライトで使用されていた。
案外、このルートはほとんどが洋上を飛ぶため、地理学的なものは興味深いのだが、見所には乏しいかもしれない。
離陸後すぐに左に旋回し、西彼杵半島に差し掛かった。琴海町のゴルフコースを目印に半島上空に入り、山がちな中央部を眼下に、外海方面へ抜けた。通常は自動車でのんびりドライブするルートであるが、同じ建物を空から見るとなると、また景色が違う。
西彼杵半島を抜けてしまうと、特に地上の目印になるものはなく、五島に向かっていく。シートベルト着用サインも消え、機内ではキャビンクルーが離島のリーフレットなどを配布して回る。
ベルト着用サインが点灯すると、まもなく、飛行機の右手には椛島とツブラ島が見えてくる。
このフライトでは、五島市、福江の沖合で左旋回し、五島福江空港には南からのアプローチであった。鬼岳を右手に見ながら海上を旋回していき、ランウェイ03から着陸。