おうしま 黄島
福江港はどこかエキゾチックなのである。さらに離島にどんな人が住んでいるのだろうか、どんな生活や食べ物があるのだろうかと思わずにはいられない名前の島々への船が出ている。椛島、奈留島、久賀島などへの船が出ており、五島市のハブ港である。久賀島や奈留島へはフェリーも出ており、ピンクや黄色やらに船が塗られており、一堂に船が集まると華やかに見えるところも、福江港が下五島のハブとしての位置を感じさせる瞬間である。
dynamic-nagasaki.hatenablog.com
用務も早く終わってしまったため、どこかに行ってみようかと福江港ターミナルへやってきて、黄島に行こうと決めた。黄島のことは、昭和42年4月放送の「五島列島」にあるが、この頃から、街並みは大して変わっていないだろうし、高齢化だけが進行している。当時は牛の放牧や集団就職の時代であったようだが、それから50年、島の景色は自然溢れるようになってきている。
現在では、黄島の人口は2019年で35人、1955年の651人から減少が続いていた。猫の島として現在では知られているという。現状ではCovid-19下で、訪問客は減少しているが、以前は以下のような記事がある。
黄島へのアクセス 黄島海運 おうしま
現在、黄島へは一日2往復の船が結んでいる。黄島海運が福江と黄島を赤島経由、40分ほどである。
http://www.goto-koutsu.jp/pctime/timetable.php?kbn=ship
令和4年からのダイヤでは以下のようになっているが、島に渡る際には注意をして欲しい。
https://www.city.goto.nagasaki.jp/s050/010/020/20220318132223.html
おうしまと名付けられた船が定員30名ほどで行ったり来たりしている。前方客室にはソファ席、後方客室には絨毯席がある。この船は乗客だけでなく、黄島と赤島への物流も担っている。アマゾンのパッケージや長崎浜屋のお歳暮、プロパンガスのタンクなどを積んで、船が行き来するという。
※2022年4月1日、新造船 おうしまII が就航し、筆者の訪問した2020年に比べると、やや足も早くなったのか、時間も短くなっている。また、午後の便で上陸すると40分ほど散策して帰ってこれるようなダイヤが組まれていた。14時に船に乗り込むと、14時37分に黄島へ到着し、15時30分の出港まで散策する程度の時間はあったのである。現在ではそのような短時間の滞在はできず、1日がかりでの訪問となり、昼食やらの都合も考えての訪問が必要となる。
※2022年8月追記
五島 黄島というところ
黄島は周囲4kmの小さな島で、断崖にもみえる赤島とは異なる雰囲気の平べったい島である。五島福江から18kmにある二次離島である。島の中の道は大抵、どこから持ってきたのだろうか、丸い石積みの堤防や塀が作られている。150cm程度の高さの塀が続くのだが、まだ行ったことはないが、沖縄の離島のような雰囲気を残す。冬には、北西からの強い風が吹き付ける五島列島では、高い塀とそれに続く屋根が家を寒さから守る知恵だったのかもしれない。
黄島神社は応永29年(1422)に始まったという。延命院という五島八十八カ所札所巡り15番札所としても知られる寺院もある。かつてはカツオ漁や鯨漁で栄えた島であるが、戦後からの急速な過疎化で、現在のような静かな島となっている。
黄島を歩いて回ってみると、あちこちに祠が建てられている。壱岐の芦辺はこのような集落であった。えびすさまの像や観音様の像、地蔵さまの像などがあちらこちらに見られ、道を進むたびに不思議な気分にさせられる。
猫はそう大して多くはなかった。しまのどこかに野生化して出て行ったのだろう。飼い猫になったものや飼われているのか、餌場のそばだからというので港あたりでうろうろするものなどが多い。どれも餌としている魚がいいのか、毛並みも良い。
世帯数も今では少なくなったのだろう。どこか開いている店があるようには見えなかった。民宿おうしま、民宿山下がこの島での唯一の宿泊所である。
民宿山下|旅の予約・宿泊|五島の島たび【公式HP】|きれいな画像と動画で五島を紹介
民宿 おうしま|旅の予約・宿泊|五島の島たび【公式HP】|きれいな画像と動画で五島を紹介