西海というエリア
西海の味といえば、青魚だろう。西海は松浦あたりから西海市あたりまでを指すと考えている。西海道といえば、九州とそれに付随する島嶼が含められた律令制の行政区分である。今までの西海というと、西海国立公園とその近隣のエリアを指しており、また、西海の名を冠した地方自治体西海市もある。西海市では西海ブランドを確立せんと色々な施策を打っており、今回の西海丼フェアもその一環のようである。西海の含まれるニュアンスはどことなくぼんやりとしてるが、この辺りは入り組んだ地方同士の交流が海を介して行われており、陸路で考えるより遥かに距離が近い集落などもあるから、海から西海を考えると案外広範囲だが、文化的にも魚の生態などでも近いものである気がする。
民宿大島のさいかい丼
西海市大島には、いくつかの宿泊施設があり、長崎県でもトップクラスのオリーブベイホテルもあるが、どこもホスピタリティあふれる、西海の人々らしいものが多い。小高い丘を上がったところにある民宿大島は、一泊二食付きがなかなか好評の民宿である。魚をメインの料理やユルッとした、しかしホスピタリティあふれる女将さんが名物である。
この時期にはさいかい丼のフェアをやっている西海市エリアの飲食店であるが、webサイトはなぜか去年のままで、今年は更新されていない。ウェブ担当者がいなくなったのか、Covid-19下であえて広報を削っているのかは不明であるが、雰囲気を掴んでもらうため、掲載する。2020年10月01日 〜 2020年11月30日で開催中である。
なめろうか漬けか
あらかじめ、電話で連絡し、予約が必要とあり、訪れてみると、広間のテーブルはおおかた埋まっている。GoToEat長崎の食事券を使い、適当に金額の辻褄を合わせてもらいながら利用してみた。
西海丼にはなめろうと漬けがあると言う。新鮮なアジを丸々一匹、頭から尻尾までさまざまに料理してある、アジ丸々一匹を楽しめる。醤油甘め、味噌甘めであるが、どちらも美味である。
なめろう版
アジを丸々一匹を、身のところをなめろうにしている。細かく包丁で叩いて、味噌などと一緒にあえている関東でも見る様なものであるが、西海地方では珍しい料理である。骨せんべいと化した中骨や、まだたくさん身のついているアジのお頭(とはあまり言わないが)の味噌汁までついてくる。この味噌汁も、味噌は甘め、アジの骨から出る出汁がさらにコクと旨味を追加している。
漬け版
別の日には漬けの方を頼んでいた。基本的なメニューは同じものであるものの、漬けの方を好む人は長崎県では多そうである。歯応えの残り、軽く醤油ベースのタレ(これもやや甘い)が絡む程度になっている漬けというよりは刺身の丼様のものである。刺身大の大きさにスライスされており、歯触りまで楽しめる。
民宿大島の店情報
平常時はランチもやっているらしく、2000円程度からの予算という。この時期はキャンペーンでさいかい丼をやっているためか客は多かった。11月30日までというから、近くを通るならよってみるのも良いだろう。予め電話で予約あるいは問い合わせをして訪問することが望ましい。
- 住所: 長崎県西海市大島町738
- 電話番号: 0120040554 / 0959-34-4686
- 営業時間: 11:30 - 13:00(要問い合わせ)
- Web: https://www.city.saikai.nagasaki.jp/kanko/theme/gourmet/5/4958.html
- 支払い: 現金