戸町というところ
戸町には旧い戸町、新戸町、上戸町がある。私はOld Tomati、New Tomati、Upper Tomati、Deep Tomatiと呼んでおり、在住の人々をしげしげと眺めて回るのが好きである。ここに住む人をTomatinとウイスキーのような名前で呼び、Tomatin蒸留所で購入した木の板をお土産に渡すようにしている。日本料理屋の夫妻が交わす会話から、通行手形が必要であると思い込んでおり、その先にはDJNエリアでも屈指のヤンキーエリアが広がっているものだと勝手な妄想を膨らませては、ガクガクと震えてみたりしている。まちっこはこのTomatiから先を「南部んひと」や「トンネル向こう」と総称したり、それぞれの集落ごとに怪しげなイメージを構築したりしているらしい。「長崎県北の住人からすると、長崎市は南部んひとなんだよ」と言ってもピンとこないまちっこもいる。
戸町は旧い戸町エリアは昭和の中期までは大変栄えていたらしい。映画館があったり、人口も多く、古くは色街もあったという。国分町より向こうで、通行手形を持てないもの、持たないものが住むエリアで、バイパスが通っている沿線は急峻な斜面が続いており、この戸町エリアは長崎の居留地街に隣接するまた異なる集落であった。
さて、この戸町エリアには、案外ちゃんぽん屋がない。新興住宅地が開発され、古くはあっただろう店はなくなり、ちゃんぽんの空白地帯に等しい。そんな中の一軒が大八である。
大八という店名のラーメン・ちゃんぽん屋は、現在、長崎駅前、その支店の浦上駅前、大浦に店舗がある。この店舗は大八ラーメンと名乗っているが、出前の皿には中華 大八としてあり、おそらく、駅前の店舗とは何らかの関係がありそうである。
dynamic-nagasaki.hatenablog.com
近所の家庭向けの出前も盛んに行っている。店頭には原動機付き自転車が置いてある。
大八のちゃんぽん
具材はモヤシ、キャベツ、タマネギ、ハンペン、ゲソ、アサリ、豚肉、エビなどである。すべての具材は同じ大きさ程度になるようにカットされている。麺と絡みやすくなるため、筆者は好んでいる気配りである。麺はやや鹹水の効いている丸麺であるが、唐灰汁は少なさそうである。スープはラーメン店として利用しているらしい、豚骨の香りもある。焼きがしっかり入っている上に、野菜はしんなりするほどに煮込んであり、スープへの旨味もよく出ている。麺が唐灰汁麺であれば、さらに美味になりそうである。
器は中華 大八のロゴと三本爪の龍が踊るデザインで、やや平たい、ラーメン碗と併用になっているようである。
ランチ時間だけのやきめしをセットにしているセットがあり、店内の客はみなランチセットを頼んでいた。Bセットはちゃんぽんである。卵の風味がしっかり入り込んでおり、べっとりとはしない、さらりとした焼き飯である。中華料理店で使われるようなデザインの皿にさらに店のロゴが印刷されている。
店情報
- 住所: 長崎市新戸町2丁目8−17 コーポ春昌
- 電話番号: 0958793626
- 営業時間: 11:00 - 14:30 17:00 - 19:30
- 営業日: 水曜定休