比田勝のおかべ食堂 国境の街のドラマを感じて
40年以上の歴史があるという、食堂と名前がついているが、居酒屋という様子である。対馬の北の端、比田勝の港からすぐで営業している。
「ひでよし」と名付けられていたのに対して、一時期大量に渡来してきた韓国の人々のクレームというのか、一々お小言をいただくというのが面倒くさくなって、店名を変更することになったという。本当に面倒臭い人々を海峡を挟んで持った、悲劇のようであるが、当の店のお二人からすると、笑い話のように、笑いながら話してくれ、国境の街らしさというのが滲んでくる。おかみさんとだんなさんの名前からの「ひでよし」であり、太閤様は関係ないといっても、ネチネチと粘着質にやられていたようで、恨の国の迫り来るのを感じる。
Covid-19は、それもおおきく変えてしまう事態であった。店名は変更してみたものの、肝心の観光での人々が来なくなってしまったのである。韓流ブームというのも、この島の中では、怪しげなもので、韓国料理屋をうたう店は多くみられるのだが、やる気のそこまでないようなキム男くんが、なよっと、チゲなどをやるものであるから、釜山あたりのKBBAの迫力と胆力のこもったものとは違うものである。
おかべ食堂は、そんな中でも、女将さんの心遣いと、大将のうでで、対馬の産物が美味しくいただける居酒屋である。
穴子のメニューから刺身、比田勝名物のとんちゃん、ろくべえなどもいただける。とんちゃんは家や店によっても、ソースの組成を変えて、自家製のものを拵えるそうで、有償で分けてもらえることもあるそうで、気に入ったものがあれば分けてもらうのも良いであろう。
おかべ食堂のちゃんぽん 確認されている中で長崎県最北のちゃんぽん
具材は、キャベツ、ニンジン、タマネギ、モヤシ、豚肉、イカ、タコ、アサリ、黒キクラゲ、揚げカンボコ、チクワなどである。スープは鶏ガラベースに豚骨系が混じるものである。麺は唐灰汁のやや効いたちゃんぽん麺である。
焼きを最初にざっと入れ、適度にまで煮込んだちゃんぽんである。キャベツはやや大きく切られており、麺と馴染むというスタイルではない。海産物が大量に投入されており、この量は当ブログでも最大量である。ちゃんぽんの調理法が長崎県の北の果ての町まで伝わっているのを感じる。
小鉢の料理が思いのほか美味で、塩辛や酢の物などが大変良かったからと、お願いして、つけてもらったのである。このように色々と融通を効かせてくれて、楽しませてもらった。
おかべ食堂の店情報
韓国の民の、改名運動の一部始終はGoogleマップのコメント欄で残っており、興味がある方は覗いてみると良いであろう。
- 住所:対馬市上対馬町比田勝835
- 電話番号:0920862970
- 営業時間:11:00 - 23:00