らんぷ亭
佐世保、中央公園の向かいにあるらんぷ亭は平成元年に創業し、30年を超えて営業する、佐世保の洋食でも老舗の店になった。ステーキと酒の店、らんぷとは別の店であり、電話口でもそれをなんとなく匂わせる様に確認をされるのである。アーケード沿いの三ヶ町エリアの佐世保川サイドは、もともとアメリカ軍のベースにもほど近く、外人バーなどが立ち並ぶ、古いアメリカの様な香りのするエリアである。らんぷ亭はこのエリアに位置している。
店頭のメニューは大変シンプルである様に見えるのだが、よく見ると、手のかかっている献立が多く、前を通りがかるたびに入ってみたいと思う様な店であった。聞いてみると、昼のランチどきは価格と味の良さから多いのだという。買い物客やビジネス客でごった返す店だという。一転、夜になると、週末でも無い限りは、人は少なくなり、このご時世、ゆったりと静かに食事を楽しめて、しかも、味がいいとなると、やはりよく足が向く様になった。
前回、サセホ文化(仮)の話を書いてみた。昭和の終わりというと、佐世保の商店街はまだ活気づいており、おそらく、最後の光を放っていた頃であろう。ガスライトも1番館から3番館までが稼働していたし、れすとらん門はグリル門の時代で駅前にあったし、玉屋レストランもまだ健在であった。その当時の佐世保の味と雰囲気をとどめているのがらんぷ亭である。
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メニューには、魚のムニエル、グラタンやロブスターのオーブン焼き、ヒレ肉とキノコのソテーやタンシチュー、頰肉のシチューなど、魅力的なメニューが並ぶ。
タンシチュー
特にこちらのシェフに伺ったわけでも無いのだが、私も気に入っており、店のシグネチャーの一つではなかろうかと思っているのが、タンシチューである。牛タンの塊のうちの異なる2箇所が丁寧に煮込まれて、大きな塊でゴロっと出てくるのである。それを切り分けながら、時にはパンでソースを拭っていただく。ソースもしっかりとしたドゥミグラスソースである。ハウスワインへのこだわりはそこまで強く無いようであるが、こちらも洋食屋と考えているので、このくらいのカラフェに入ってくるもので十分である。
魚介のサフランソース
佐世保らしいものが良いなあと、違うときにいただいたのが、魚介のコースであったが、小ぶりの伊勢海老のグリルが暖かい前菜で出てきたのちのメインであった。古典的なサフランソースで牡蠣、ムール貝、白身魚をいただくのだが、火の加減もよく、歯触り、味共に良いものであった。
らんぷ亭 店情報
- 住所: 長崎県佐世保市常盤町8−12
- 電話番号: 0956-23-1225
- 営業時間: 11:30 - 14:00 18:00 - 21:00(ラストオーダー20:00)
- 支払い: 現金