土用の時期には・・・
長崎県内の本土部分では、うなぎと言えば、諫早というほど、諫早のうなぎは土用の風物詩になっている家もあるようである。焼きうなぎのようでありながら、少し蒸された、独特の食感があるのが、諫早のうなぎの特徴である。
今のうなぎがどこからくるのか、は店によって、異なるでしょうから、一概には言えないが、古くは、遠浅の干潟を有する有明海から市内の本明川を上がってくるウナギを名物としていたようである。
諫早のうなぎといえば以下のものがあるだろう。
- 北御門
- 福田屋
- 井手
今回は福田屋を紹介する。
昭和初期の福田屋
昭和4年建築の福田屋の建物は、一階にテーブルと小上がり、二階を座敷としており、昭和初期の面影を残している。創業は文久3年(1863年)。二階には、うなぎ蒲焼と掲げられた傘付き灯篭がぶら下げられ、縦格子の町屋風の作りになっている。一階の奥には鯉のいる小さな池もしつらえてある。
蒸し焼きのうなぎ
諫早のどこの店でも、楽焼という橙色の陶器で供される。蓋が付いている、二重底の皿になっており、端の方に孔が開けられ、下の底には水が入れられている。うなぎを焼き上げ、サービスするまでの間、この皿に載せることにより、焼いた後に蒸し焼きになるという算段なのだろう。
甘いタレであまり照り感には乏しいうなぎである。あまりふっくらしている感じは、東京のうなぎに比べると乏しいが、ご飯が美味しいタレと香りがあるため、引き寄せられるように人がやってくるのだろう。このスプーンは、この余ったタレをご飯にかけるためのものであるらしい。。。
店情報
住所: 長崎県諫早市栄町1−13
電話番号: 0957-22-0101