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長崎県をDynamic Nagasakiとして見つめ直します。現在おっさんがちゃんぽん食べ歩いています。乗り物、旅行、自転車、ジョギングも!

【「ちゃんぽん」とは】 その2 ちゃんぽんの器 ちゃんぽん碗の向こうの自由な食器選び

ちゃんぽんはやはり難しい

週に2回ほどは食べており、そろそろ毎日に頻度を上げることで、「ちゃんぽん健康法」という怪しい研究会でも始めたら、ヤンキーな長崎まちっこたちがのってきて妄言を宣いそうであり、またそれはそれで怖いなあとも思っている。

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食べたくなるちゃんぽんの一つ、福壽のちゃんぽん 食べたくなるちゃんぽんは人によって異なるものだから、おすすめとか聞くのは野暮なこと

今後、文化人類学的なフィールドワークとしても、様々な解析を続ける必要がありそうな、この「ちゃんぽん」という分野であり、多岐にわたるテーマについて、考察を深めていきたいなあとも思案しているが、先に進まないのは、この土地が悪いと思うようにしている。優柔不断で、よく言えば保守的、悪く言えば土性の発揮と、土地が醸し出すものは恐ろしい。

初めの方に「『ちゃんぽん』とは」とした記事をあげているが、これの第二稿として、今回は器とちゃんぽんとして考察してみたい。 

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ちゃんぽんの器

器というのは、長崎の県北や佐賀のあたりの人は食べ終わったら、すぐに器をひっくり返して、誰の作かやどこの窯元やなどと調べあげはじめる。あまり品のある行為であるとは思わないが、そこは日本有数の磁器の産地であった伝統からか、彼らにとっては、皿を使う人の家柄、審美眼、センスなどを再確認する儀式のようなものであるらしいから、「おやめなさい」とたしなめつつ、「で、どこだった?」と聞いてみたくなるのである。

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永楽苑のちゃんぽん 毎回訪れても、同じ様式で出てくるということは、店の一定したクオリティの証拠でもある。透明感のあるシャバっとした汁は夏の熱いちゃんぽんとしても良いなあと思う

ちゃんぽんの器には特にそんな高級なものであったり、値段が張るものは使うことはまずないのだが、色彩や文様としては、青磁様であったり、五彩様であったり、中華文様や和文様であったり、電話番号の初めの一桁が欠けていたり(大昔からそのまま使っている)、とする様を眺めているのも好きであるし、器の形を見ながらスープの量を推し量るのも好きなのである。これらの要素と食材の色味のバランスがきちんとしているから、上ちゃんぽんやソボロちゃんぽんと言えるのであろうし、波のちゃんぽんであっても、これらの色彩やスープをいただくときの持ち重りするかどうかは重要なポイントである様な気もする。

ちゃんぽん碗というカテゴリ

ちゃんぽんの器というのはラーメンに向けての器とはまた違ったものを使用するのが一般的なのである。ラーメンの器というと、やや深めの碗となり、スープも合わせて楽しむというトレンドに相まって、スープの中に麺が浸かるように盛り付けなり碗の構造がなっている。ちゃんぽん碗というと、これは後にまとめて記すことになるのであるが、その調理方法のありかたから、煮込み料理であり、スープは少なく、具材が多くなるようにすることから、口の開いた碗であり、全体的に温度が高くなりがちであることからか、平たい碗を使うことが多いのである。

黄雲亭のちゃんぽん 平たく見える青磁の器である

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過去の投稿の一部から

今までの投稿を少し振り返ってみたい。

 まず、紅灯記から。白磁の口の開いた皿で高さもあり、色とりどりの具材が白磁に映える辺りは店の内装からもきている様なセンスの良さが光る。

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 長崎市街の中心部で食堂ちゃんぽんらしいかんざき。青い墨はじき様の雷紋様が中の具材との好対照を示し、お互いに引き立てている。

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 大波止の桃華園。紹介した中ではじめてとなる深さのない皿、ちゃんぽん碗であるが、を使う店は食堂らしい。五彩様の鳳凰が舞うが、色が被って、なんとも皿の存在感には乏しい。

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ちゃんぽんストリートから一本向こうの福壽。白磁の厚手の皿で深さもあり、中華街のちゃんぽんらしいのであるが、どこか品のある様が福壽らしい。 

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 大波止の三角亭。雷紋様の縁取りはかんざきに似るが、口の開いた皿である。灰色のスープがたっぷり入っており、そこを引き締める様な紋様の配置になってるいるのがまた良いなあと思う。

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 諫早市役所のちゃんぽん。使い回しなのだろう、あまりパッとしないメラミン樹脂製の碗なのであった。地方自治体の嘱託でやっているため、皿の個性は特段ない。

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 永楽苑のちゃんぽん碗。平たい深さに乏しい碗で、縁は寝ている、ちゃんぽん碗を使用している。そこに雷紋様が描かれていて、やや透明感のあるスープとの対称性が綺麗である。

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寿々屋の碗は、呉須の七宝柄であった。淡いブルーが中の色とりどりの具材と綺麗であるが、やや灰色のスープとは合わない様でもある。 

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久梅園のちゃんぽん碗。色とりどりの三色からなる雷紋様の綺麗な碗で、幅1cmほどもある寝た縁なのが特徴的でもある。細い三角形の独特の店構造に独特な碗で、やはり一味も二味も違う経験になる。

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まとめ

高々、食堂ちゃんぽんで600円前後、ちゃんぽんストリートのちゃんぽんで900円程度なのであるが、週に何度も食べてみると、案外、提供される食事に器も入るのは当然だろうと、この稿とした。どの手の皿と組み合わせが良いかも併せて、ちゃんぽんの好き嫌いを決めてみて欲しいと私は思っている。

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